2010年05月22日

謎の青いテント

5月21日、22日、23日は
ベルリンのストリートフェスティバル
カーニバル デア クルトァ。

多国籍の特徴あるベルリンの気質を生かして
様々な文化のお国自慢をカーニバルで表現するもの。

そのカーニバルが通る通りの
左右にはそれぞれのお国自慢を象徴する屋台が並ぶ。

ブラジルのライムの甘いカクテル、カイピリーニャを売るお店。
アフリカの子供達を救うために、太鼓と踊りで募金を募る団体。
チュニジアから来たというターバンをまいた香料売り。
タイのタイマッサージ。などなど。

そ、その中に、
サーカス用のビニールテントをすごく小さくしたようなものが。

隣はバーで黒髪でちょっと浅黒くふくよかな人たちが時々踊っており、

テントの前には
クレヨンで描いた女の人の絵と、Wahrsagerinの文字。

真実をいう人の意味で、占い師のこと。

そんな看板しかなく、中をのぞくとおばあさんが座っている。
今までこのWahrsagerinという言葉は知っていたけれども
こんなところで本物に出会うなんて!

テントは簡易で、本当にここでうらなうの?という疑惑が走り、
だからこそ怪しい感じはこの安っぽい感じでさらに増大。

ちょっと、どういう人がはいるか
影でみていたけれど、なんか神妙に話している感じがして
私も勇気をもってはいることにした。

彼女はママ・ブルーメン。
ママ・フラワーというのだそうだ。

あとで、やっぱり騙されているかと思い
調べてみると、ハンブルクで有名な占い師さんらしい。
81歳。

だから、第二次世界大戦の時には強制収容所に収容され、
生き残った一人だ。彼女はユダヤ人ではなく、
ポーランド系のジプシー。

母親から代々続く占いの方法を彼女は身につけている。

方法は絵のついたカード50枚ぐらいの中から
本人が7枚引くというものだ。

そのカードを表にしながら、
その絵の意味と占い師が本人を見たときの
印象を繋げて語る。

語るといっても1枚につき1文ぐらいで
7枚のカードだから7文。

ママ・フラワーは
7つの外国語がしゃべれるらしいが、
文盲だという。

こういうのがジプシーの伝統。

ジプシーにもいろいろなタイプがあるようだけれど、
この一族は彼らの伝統、というか、踊りや歌、占いなど
芸事を一族で守り抜いているようだ。

考えてみれば、強制収容所で生活した彼女は
ドイツ人への憎い思い出があるのだろうが、
その後は占いで、ドイツ人の人生の方向づけを
占いでアドバイスしてきた人だろう。

私のことは、
face01face03face07face08
といわれた。

今日は金曜日、夜もふけり
周りは踊りや音楽で最高潮に達した頃。

このテント内だけが静けさを保っていた。





  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(0) 混じってます

2008年10月23日

呪文の言葉を

外人局に出向く季節がやってまいりました。

といっても役所のストがあると丁寧に教えていただいて、
前もって予約をいれてもらました。

自分の滞在許可の状態がフリーランスということなので、
次の滞在許可を受けるのにはどんな資料がいるのかということを
問い合わせなければなりません。その年によって役所の状況が違いますし、
法律も変わってくることがあるので、なにを準備しなくてはならないか
周りの経験者に聞くより、直接役所に聞いた方がいいのです。

それで、なにが必要か聞く前に長い列がありました。。

7時から並んでぇのぉ。
10時に開くのですが、
もう10時には前から並んでいた人もあとから来た人もごちゃごちゃになっていて。。

ちょっとぉ。わたしは前からならんでいたのよぉ!
うしろにつきなさいよぉ。うしろにぃ。というような会話が。

特に差別する訳ではありませんが、
アラブ系の男性の方で、どーみてもずーっと並んでない人が
おれは6時から並んでいた!なんて堂々と言ってそこにいますので、

ちょっとぉ。と声を。

わたしが声をかけたら、あと2人アジアの女性が参戦してくれました。

とにかく、これは偏見ではなく、事実として
男社会がある文化の国の方達となので、
女はだまってろ!その口をつぐめ!

なんてことも言われましたが、

こちらも引きません。

ドイツ人の警備員さんも、こんなこと日常茶飯事のようで、
こちらの声に見向きもしません。

声は高まるばかりで、
あちらも、目立てば目立つほど引くということには
できなくなるようです。

バトルが最高潮に達し、

とにかく、あなたたちはうしろよ!
インシャラーですよ!
(神の思し召しのままにというのが本来の意味ですが、
ここでは神様はお見通しよの意味にもなるかと)
という一言をかけると、

あーら不思議。

ああ、オレはイスラム教っていうことに誇りをもっているから
神には背けないと。

一言ぽろっといわれて、
その場が収まりました。

ちょっと周りにも笑いもとれて

わたしなりにも満足ですが、
その後、足はがくがくだったことに気づきました。。

その場を納められる
魔法の呪文がわかっていたら
喧嘩もできるかなと。

やれやれ。
もうでもあんまりしませーん。
やっぱ怖いから。。  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(4) 混じってます