ベルリンアートフェアのアートフォーラム。
プログラムからはカールソン・チャンがキュレータとして
アジアの美術についてのトークショーによばれていた。
彼は、香港生まれだけれど実際育っているのはカナダで、
アクチュアルなアジアの現場で起こっていることについてはあまり知らない。
そんな彼に最後観客から
「あなたは、香港生まれで、カナダで暮らされ、そして今はヨーロッパで活動しているので、
結局アジアで実際何が起こっていか語れないとおもいますが、この状況をどう思われますか。」
という質問がでた。
これは、彼に対する批判でもなく、トゲのある質問でもない。
どう、西洋的な環境で育って、今もその環境にいる
彼がアジアをどう代表しているのか不思議に思っての純粋な質問である。
カールソンは、
今、私たちはアジアという枠組みで企画されたトークショーに参加していますが
実は、私が思っていることは、大事なのはナショナルパーソナリティではなく、
パーソナリティであると。私は、個人を代表してここにあるのであって、
ナショナルパーソナリティとしてここにいるのではない。
と答えた。
左隣にいた、中国から招待された女性の中国人のキュレータが、
私も同感であるとすぐにマイクをとって言っていたのが、
カールソンの意見をものすごく後押ししていた。
彼女は中国を代表して来たように見えたが、
自分のパーソナリティをも代表して来ているのだろう。
中国では今アートがお金に結びつきやすく
浅はかな知識で売買され、バブルを呼んでいると。
その勢いがすごいらしい。彼女は小さい体ながらも警鐘を鳴らしていた。
Posted by Eri Kawamura at
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