9月29日(日)はベルリンマラソンの日だ。
今日、28日(土)から関連行事が始まっており、市内は交通規制も激しい。
Zoo駅近くにあるカイザーウィルヘルム記念教会は、
広島の原爆ドームのような意味で戦争の跡を残したままの教会であり、
戦争の悲惨さを訴えている。
元々の教会は礼拝室が破壊されているため、
そのすぐ隣に戦後、新しい礼拝堂ができている。
8角形のまるで平らなコンンパクトケースのような形だ。
ちなみに同じく近くに建てられている新しい鐘の塔はすっとした6角柱であり、
まるでリップケースのようだとも。
戦後に作られた礼拝堂はコバルトブルーのステンドグラスが印象的な、癒される空間である。
またここのキリスト像はとても現代的なものだ。
伝統に基づく、具象的なキリスト像ではなく、かなり抽象的な造形である。
建設当時の、新生ドイツを願ってのことか。
あるいは冷戦時代からの希望をここに込めたのであろうか。
時代は変わり、戦後復興を終え、そしてドイツ統一を得た今の時代に
この礼拝堂の役割は、シンプルな形で平和な世界を訴えるということのようである。
プロテスタントのルター派の礼拝ではあるが、宗教や信念という重厚感のあるところではなく、
何かシンプルで軽やか、フットワークが軽いようなところがある。
日本関連では東北大震災の時にはすぐにチャリティーコンサートをしたりといったことがあった。
今日はベルリンマラソンの関連行事としてなんと教会が礼拝を。
午後16時「スピードアップ!」と題されて、マラソンへの祈りが行われる。
結局、神頼みかねー。
おそらく大スポンサーのBMWとしてはマラソンという大行事が
無事に行われるものを願いたいところだとは思うが、
ランニングを人生の一部と捉えてこの機会に集まった世界からの人々と
マラソンをスタートできることを喜び合いましょう。ということのようである。
なんか軽いノリで行われる礼拝。
この軽さも平和の証拠だとは思う。
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