2010年08月20日

多和田節

お友達に勧められて
多和田葉子さんの
「エクソフォニー 母国の外へ出る旅」
を読みました。

国境をいくつも越えられた作家の、
面白い発見事がつまっていて
とても興味深く読みました。

いつもなにかしら境界内にいることで
生まれる創作の舞台裏のような感じでした。


  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(0)人間について。

2010年08月18日

自動モードで

最近のデジタルカメラには
さまざまな機能がついているらしい。

室内でよりよい撮影をするために
蛍光灯に反応するように設定できたり
あるいは晴天用にと設定できたり、
または夜の風景、夜景用に設定できたり、
とできる。

最近はもっとすごい機能がついているらしくて
写したいものが風景であれば、
風景撮影モードなどに自動的になる。とか、

お友達が私にカメラを向けたら
自動的にペットモードになった。
他の人はちゃんと人間モードになるのに。。

なんかが壊れているか、
あるいはチョウ高性能かの
どちらかだね。  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(1)人間じゃないもの

2010年08月14日

Sさんとの約束。TかCか。

近所に住むスザンネは
日本文化を本当に知りたがるのだけれど
生粋のドイツ人でうまく説明できない時もある。

ノーと言えない日本人に
時々なる私。

誘われたものが断れない時がある。

そういう時、
時間がないなら、時間がないって
言って。
とスザンネに言われるのだけれど、

そう言われちゃうと、ますます言えなくなる私。。

他の事が頭にあってそれで
いい気分になれなくなるのを見ているのが
スザンネとしてはつらいらしい。

だから断りたいときには、はっきり断ってというのが
彼女の持論だ。

そうはいっても。断るか断らないか
分からない時ってあるじゃん。

と思うのだけれど。

Ja oder Nein
イエスかノーか
をすぐに突き刺してくる。

それにいつもは答えられない私。

答えが曖昧でいらいらしてくる彼女は
別の方法をみつけた。

お茶かコーヒーかで答えてもらえる?

お茶だったらノー
コーヒーだったらイエスね。

不思議なのだけれど、
答えがお茶かコーヒーであったら答えられる私。

たぶんイエスかノーかは決まってるのだけれど
はっきり、NO!と答えるのに抵抗があるみたい。

Tea or Caffe
だったら、

コーヒーで!
とか、
お茶だったらありがたいのだけれど。。。

とか婉曲に意思疎通ができる!
すばらしい発明!!

これはさ単に
私たちだけの決まり事なのだけれど。。  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(3)人間について。

2010年08月12日

2歩、3歩

近所、といっても同じ建物にすむ
Sさんとはとても仲がよく、
しかも、私が家にいるかどうかなんて
すぐにばれてしまうから、窓なんかあけていて、
見つけられると、
また相手が時間があるとき、電話がかかってきて、

元気?お茶でもどう?

と声がかかる仲だ。

彼女とあるベルリンで行われている
日本関連のイベントにいったら
大変おどろかれたことがある。

普段、私は彼女としゃべっていて
もちろん母国語の
ドイツ語に関しては彼女の方が
ずいぶん上で、もちろん態度だけなのだけれど、
かなり彼女とは対等に接しているようなのだ。

それで、一端日本のイベントなどで
日本人と接する会にいくと、

あとで彼女からクレームがきた。

えり、2歩も3歩も下がってるよ!

ほう。その心は。

彼女と私とで話す時にはなにも感じない
ということなのだけれど、彼女と私ともう一人日本人が
はいってドイツ語などで話すと、私は2歩も3歩も下がっていくらしい。

それがもどかしいと彼女はいう。

おそらく、日本人の顔がみえたりすると、
日本での習慣、1歩下がるというのが出てくるのだと思う。

そういえば、昔
ドイツ人の彼が私が彼の後ろを歩くのを本当にいやがって、
横並びで歩くようにかなり強く言われた。

日本の狭い歩道でも必ずや横並びに並ぼうとしていたので、
自分の日本人としての無意識の癖をその時に認識したような気がした。

それから、私はなにも考えなくても彼と横並びになり、
そしていつのまにかそれを越して前の方を歩いていってしまったようだ。
道は分かれたのも気づかず。
  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(0)人間について。

2010年08月11日

振り返れば

飛行機雲はよくこの街でみるのだけれど、

今日、振り返ったら、
龍が昇っているみたいな雲がありました〜。
とっても不思議。

  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(3)人間じゃないもの

2010年08月09日

四葉ハンター

この春から夏にかけての楽しみの一つは
四葉のクローバーを見つける事だった。



バスを待つ時間などにふと下をみて
探す。

もう20枚もなるかも。

結構、ベルリンの野原には生えているみたい。
そんなに探してないのによくみつかる。

ある友達に今何枚あつまったよ〜と
自慢げに言ったら、

あのう、えりちゃん。
これってあと何枚集めれば幸せになるの?

とつっこまれた。。

集めればいいってもんじゃないよね。
  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(4)人間じゃないもの

2010年08月08日

カザーネへの道

今は週末の最後の日の夕方。
つまり日曜日の午後6時頃。

地下鉄6番をつかう私も家に帰ろうとしていたけれども、
ぞろぞろと大きなリュックや布バックをもった
ガタイのよい青年が電車にのってくる。

ジーパンにTシャツなどの普通の格好の
10代なのだけれど、バックをみるとそれが
アーミー柄で、彼らが
週末の休暇を終えて兵舎(カザーネ)へ帰る所だというのがわかる。

私の家の先、いくつかの駅をいったところに
兵舎があり、地下鉄6番のこのころの電車は
こんな光景がいつもひろがっている。

ドイツには18歳の男性に兵役の義務が課されていて
2010年7月までは9ヶ月の兵役義務、
この7月からは6ヶ月の兵役義務となっている。
60年、70年代の冷戦時には12ヶ月から18ヶ月の兵役義務が課されていたようだ。

もちろん兵役の代わりに社会福祉施設などでボランティアをすることが
今では許されているという。

この日曜日の夕方に地下鉄6番線にのってくる
兵隊さんたちは兵役義務の人なのだろうか?
その年頃の年齢だ。

彼らは実にリラックスした平服なのだけれども
立ち方や目の配り方に一般の人ではない何かを感じる。

アーミーバックをみてしまうと、ああ、兵隊さんなんだと
確かめる事ができるのだけれど、
それ以前に出で立ちになにか鋭いものがあって、
車内にあった日常感が一気にもちさらわれる。

明日から彼らは訓練か。

現在ドイツ連邦軍は25万人をかかえている。  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(4)人間について。

2010年08月02日

ユダヤ人、Rくん

知り合いの知り合いということで、
ある日本語のテキストの発音をみてほしいという
方にあった。

なんだかか細かい事は分からないけれど
会ってみる事に。

お名前がドイツ語名だったので
おや、ドイツ人かと思ったけれども
彼はイスラエルからきていてドイツ語も話さなかった。

自分はユダヤ人だと。

祖父、祖母の代はドイツ語ができたけれども
とてもドイツを嫌っていると言っていたので、
戦争のとき大変だった一家だっただろう。

2回目に会った時に
なんだかずいぶん自分の悩みを話していて、
なーんでそんな2回しか会った事もない人に?
とどぎもを抜いたけれども、

なにかこれだとみつけては
なんか違うとなって、
また見つける旅にでるとか。

旅といっても自分のなかのね。

どうも、聞いていると
家を探しているようだ。

自分の故郷。

両親や兄弟について聞いたら
家族がバラバラなんだということ。

だからそこに帰っても故郷という感覚がもうなくて
探しているらしい。

イスラエルという国をつくったのに
この人たちはまた自分の場所を探す旅に出なきゃいけないのか
思った。  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(0)人間について。

2010年08月01日

「父と過ごした一年」カバー表紙に

フランスでの出版物
ジュヌヴィエーブ ブリサックによる
「ウヌ アンネー アヴェック モン ペール」
オリバー出版
「父と過ごした一年」のカバー表紙に
山本昌男作品が載ることになりました。



http://www.evene.fr/livres/livre/genevieve-brisac-une-annee-avec-mon-pere-42882.php

お話は、フランス語に強い友達に
お願いして要約を読んでもらったところ

一人の男性が自動車事故で奥さんを失い、
娘と手をとって生活する様子が描かれている。
また、主人公は1920年代終わりに生まれ、
ユダヤ人、共和主義者として人生を歩み、
他にも戦争や政治、仕事、そして女性との関わり方等、
彼の生き様が娘の視点で語られているとのこと。

Sくんありがとうございます!!
  

Posted by Eri Kawamura at 00:00Comments(0)Yamamoto Masao