2007年01月27日

儒教育ち、ベルリン生まれ

ジーウンを事務所に招待。
ドイツ生まれ、ドイツ育ちの韓国人だ。

シュリッツアウゲっていう
アジア人に対する屈辱も何のその。
彼女はアイラインで、びしっとアジア人の目の特徴を
切り札にしている。

まあ、なんとも。
ケタケタと笑う方だ。

昔働いていたところでよく顔を合わせていた関係。

というのは、その当時建物全体では時々会議が行われていた。
というのは、時々、その建物が強制的に競売にかけられもしたからだ。
というのは、その建物の所有権がはっきりしていなかったからだ。

なぜかといえば、ユダヤ教会が近くにあることからもわかるように、
ユダヤ人の多い地域であったここら辺は、もちろんユダヤ人が所有する建物、土地があった。
戦争の時に彼らが亡命しなければならなかったことや、殺害されたことにより、
所有者がわからなくなってしまったのだ。さらに戦後こらら土地と建物が共産圏に位置したことで、
時間が経ち、亡命先で生き残った人々の子孫さえ、(子孫もさらに枝分かれになってしまったに違いない)先祖の所有物が把握するのが困難であった。

まあ、そういうユダヤ人とドイツ人の、過去と現在と、共産圏と資本圏の間にそびえた建物の中で
ギャラリーや、映画館、アトリエ、ショップ、バーなど私たちは自主的にオーガナイズしていたわけだ。

ジーウンは、これらアーティスティックな個々の営業主をまとめる委員会の
副委員長的存在だった。

委員長(バー経営者)はどーんと座っていて
寡黙な人であった。

abwarten!
時期がくるまで忍耐強く待つ!
というのが彼の人生モットーでもあった。
でもー。会議場では、abwartenではなんにもまとまらん!
言いたい放題のヤツもおる!

そんな、彼を会議上で支えたのは
アジア顔のジーウン。

彼女の方が状況を把握していて、
まとまりのない議論をまとめ、
整理整頓していく。

口論になりそうなところは
突っ込みを司会者として入れていた。

あなたの考えはこうだと思うのだけど、
みんなのことを考えるとねぇ。こういう場合は、こうでしょ。
はい、次の人!意見!

おう、おう。

一方で、ナルシストで、エゴイストでもある、アーティスティックな人たちを
さばさばとまとめておる。

反論もなにも怖くない感じで。
いいたいことは腹から言わせて、
しかし、この状況ではこうだよとなだめる。

法学&アートマネージメントを学んだ強者である。

内部にこう、さばさば客観視して
ばっさり何を全体でするべきか一筋の線を引いてくれるのはありがたい。

あとは、委員長が言うだけだ。
あ、そういうことで、よろしく頼んますなー。


両親は共に韓国人でここで育ったから
自分は、ここではドイツ人でもないし
逆に韓国では、韓国人でないことをしらしめられると。

なぜかっていうと、自分は、60年代風儒教のまま育っているけど、
韓国では、もうそういう風潮もないよ。韓国にいったら、韓国人として
同じ世代の人と比べて、すごーく古い自分がいるよ。

それだから、どこへ行っても唯一の自分というものが確かめられる。
とも。

今回は、彼女といっぱいしゃべった、しゃべった。
彼女はアジアで今起こっていることをここ、ドイツに紹介したいという
情熱の持ち主だ。

もっと情報がさぁ。手に取りやすくなっていれば、
食いつきやすくなっていれば、いいのじゃないの?

どういう風にアジアを紹介するか、
彼女とブレーンストーミング。
でてくる、でてくる、うじゃうじゃと。

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Posted by Eri Kawamura at 00:00 │Comments(0)こいつも。

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