2007年01月28日

フィリックスとその仲間。その2

それからタへレスに展覧会を見に行きたいという
たっての私の希望で、会場まで
連れて行ってもらう。

8時をすぎていたので
もう閉廊。

しかーし。フェリックスはここで働いていたことがあるので、
ちょっと、バーの店員(アーティスト)に言って、特別に閲覧を許してもらう。
すごい。顔がひろー。いや、この付近では。

2階ある展示室を案内してもらって
はたと、バーの店員さん(アーティスト)
がある絵の前で止まった。風景画だ。

空の領域の方が丘の領域より広い。

空は空色で塗られているのが主だけど、
所々に黄色の箇所がある。

バーの店員さんの作品ではないのだが、
この作品について説明をしてくれる。

特に、空の色について。

なんで、青色、あるいは空色で全体を埋めなかったか。
なんで、黄色が入る事となったか。

それはねー。太陽の色だよ。太陽の光の色を表現したのだよ。
サンサンと降り注ぐ、太陽の光。
こうねぇ、丘の間から上がってくる太陽の色だよ。
青と黄色はまだ合うよ。重ね合わす事ができるのだ。

ただし、太陽の色といっては赤色を思い出すよねぇ。
赤と青っていうのは、難しいんだよ。混ざり合ったら茶色になっちゃうから。
だからねぇ。この画家はうまくやって黄色を太陽の色として選んだんだよ。

こうねぇ。だから、赤と青っていうのは、混ざったらいけない、そして配分も難しいんだよ。
赤が多くてもいけないし、青が多くてもいけない。こうねぇ。難しいんだよ。
しかもねぇ。机は平でなければいけないんだよ。
そうじゃないと、ある境界で、赤と青が混ざっちゃってねぇ。いけないんだよ。

例えば次の絵は、赤と青を空の表現としてねぇ。使っているんだけど
うまいグワイに使っているねぇ。混ざってもいない。

私は彼の名前を訪ねなかったし、
私は私の名前を言わなかったけど。

私たちの間に共通の感覚が流れていた。

彼は浅黒い顔をしていて、大体50ぐらいかな。
それでいてドイツ語圏の人ではないようだった。
英語にもドイツ語にも訛りがあった。

なんといっても、彼は真っ赤なセータに、真っ青なジャケットを羽織っていた。
これこそ!だねー。

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