2019年10月05日

Havelhöhe ハーベルホーフェの産院で 1

病院関係の話が多くなってしまうのだけれど、
娘を産んだ時のことを書いておきたいと思う。

産婦人科でエコーで妊娠がわかった時、
家族も遠いところにいるし、もしかして一人で産まなければならないかもしれない
ということを先生に伝えたら、それでは手厚い援助が受けられる
ここの産院がいいでしょうとお勧めされた病院がある。

先生はこの病院に以前勤めており、病院の雰囲気もわかっていた。
その病院はベルリン市内にあるものの随分中心部から分離れた自然の中にあった。

Havelhöhe (ハーベルホーフェ)というアントロポゾフィー人智学に基づいた病院で、
人智学については全ては知識がないものの、
簡単な説明としては人体としての自然に寄り添うというところであった。

出産には医師、産婆さんも付き添い医療行為も最終的には行われるが、
まず人間の自然の力を信じるという体制であった。

私は初産であって、どんな風に実際になるかわからなかったので、
なかなか自分の力を信じきれなかった。

病院内の先生や看護師さん、助産師さんは
全く知らない人たちではあり、職業的にそこにいるような人たちではあったが、
すでに周りがまずものすごい信念で人間である私の自然力を信じてくれていた。
そのいい意味の外圧というかそいうものを診察の度に感じた。

できるよ〜。

という感じで。

他の病院の説明会にも行ってみたけれど、
やはり話題の中心は無痛分娩や帝王切開の話であった。

無痛分娩にするかしないかは自分で決められる。
だから麻酔についてや、麻酔注入の行程について説明がされたりした。

帝王切開については医師の判断が必要だが、帝王切開は産む前に決められるのだろうか?
自然分娩でうまくいかなかったらいつの時点で帝王切開になると決められるのだろうか?
とかあるいは自分で帝王切開を望めますか?
などの質問が飛んでいた。

一部の話によれば病院側としては帝王切開の方が保険会社から出される金額が多いので
儲かるとも。自然分娩でもできそうな人でも自然の力に頼らないであまり考えもせず切ってしまう。
という私の友達の話もあった。

その子はベルリン在住の中国人、ヤンという素晴らしいグラフィックデザイナーである。
2番目の子を大学病院の帝王切開で産んで、けろっと私にいった。

「これはいい方法ね。予定日も決まっていて心や具体的な準備もできるし、
自分が努力しないで人がやってくれるんだもん。」

彼女は帝王切開を予約した人だ。
確か、第一子は自然分娩から帝王切開になってしまい、とても術後苦労したという。

彼女の発言はいつも洗煉されたグラフィックのように
そこでは葛藤とか悩みとか思案とか中間的なものはなくて、
すごく独特のセンスもある形になっている。

「あっそう。まあそんな考えもあるよね。」

まあ、いろんな考え方があるけれど、
私にとっては知らない人ではあっても、私を信じてくれる人が周りにいて、
最終的には自分が自分を信じるところまでできた環境は良かったと思う。

とはいえ、私は自然分娩ではあったが、帝王切開ギリギリのものであった。。

続く。


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