640人の宴会。だった。本日は。友の会の年間報告会をかねた食事会。
年間報告は、詳細にこまごまと報告され、いくら収入があったと、それをどこに使ったかなど。
おそらくちょっとした株主総会みたいなものだ。ヤジはいなかったけど。
会長のペータ・ラウエさんが仕切っていく。食事会が控えているというのに、ここに集まった人々はドレスアップするわけでもなく、シックな黒を基調とした、男性であればスーツ、女性であってもスーツっぽいものだった。
この会場でやはり、目立つのは、ペータ・ラウエさんだ。蝶ネクタイも目につく。彼だけ浮いているのである。いいように浮いている。あるいは浮いていなければ、あの背の高さであればみんなから見えないだろう(失礼)
とにかく、美術館の友の会というのは、ある程度の組織なのだけれども、会員になっている人は自営業主が多いし、会社員でもある程度の地位についている方であろう。また、程度年配の方の集団である。それをまとめて、また時間がないであろう人たちの興味を引くには、まあ、美術館の友の会というものに入っている方々だから美術に興味はあるとして、でも、会員様に会員費よりもっと多くの援助をいただくために、この総会が勝負ところである!
打々発止くだされる、ユーモア、それにより一つにまとめていく。なんか、喜劇役者みたいな雰囲気も。あんまり、まじめくさっていてもアートは受け入れられない。遊び感覚のスピーチだが、それにより献金を集め、注目を集め、パワーをあつめるのだ。それで、なんか重要な文化財をコレクションとかしちゃうから。それで、また人が集まる。友の会も30年。30周年の記念に贈答されたもので、オークションをし、更なる飛躍をという彼ら。組織も拡大し、パワーも全開。
年代の差も越えて、ジュニア会員の斡旋にも力をそそぐ。MoMaの成功があって、今度はメトロポリタンがくるというので、皆期待をしている。ちょっとした先に明るい展望があるのはいい。みんながそれを楽しみにするから。ビエンナーレやトリエンナーレなどの、時間的な約束があるわけでもなし、2年おきぐらいにビックイベントを仕掛けていくのは、そう簡単なことではないはずだ。
たぶん、この総会では、彼の話術を聞きにきた人もいるね。でなきゃ、こんなに集まらないもの。
あれは、ベルリンの名物人だなぁ。とあらためて思う。
この記事へのコメント